FXや仮想通貨など、値動きが激しい商品の取引を手動で行うと、8〜9割の人はトータルで損失を出してしまいます。
今までの私の経験から、思い当たる理由をいくつか書いてみます。
トータルで損失を出してしまう心理
少なくとも1つは思い当たるフシがあるのではないでしょうか?
損切りができない / 損切りラインを広げてしまう
適当なタイミングで売買注文を出した直後に、思った方向と反対方向に値が動いたとします。この場合、ある程度まで値が動いたら、損切りする必要があります。
しかし、本当の初心者であれば損切りを一切考えていなかったりします。その場合、値が動くたびにどんどん損失が広がってしまいます。
そこから一歩前進して、損切りのためのストップ注文入れていたとしても、損失を確定したくない一心でストップ注文が発生する金額を広げてしまい、さらに損失が広がってしまうということが起きます。これは「損失の確定を先延ばしにしたい」という心理によるものです。
利益確定が早すぎる
上記とは逆で、利益が出始めたら必要以上に早く確定してしまいます。そうすると、得られる利益は小さくなります。
利益確定の水準を指定するリミット注文を入れていたとしても、チャート上での価格の変動を見ていて利益が減りそうだと感じると、リミット注文の水準を現在価格に近づけて or その場で決済して、利益が不十分なうちに確定させてしまいます。
上記と合わせると「利益が少なく、損失が大きくなるように、自分でいじってしまっている」ということになります。実際に値が激しく動くチャートを見ていると、上記のことを行ってしまう気持ちはよくわかります。ただ、客観的に見て実に馬鹿なことをしているのではないでしょうか?
損切りラインが当初価格に近すぎる
ある意味で1つ目とは逆の内容になります。注文金額に近すぎるところでストップ注文を入れていると、常時発生している価格の変動に巻き込まれて、意図せず取引が終了してしまいます。
もちろんストップ注文を出した価格が当初の金額に近いため、損失は小さいです。しかし、このままではいつまで経っても利益が出ません。
損失を焦って取り戻そうとしてしまう
上記の理由で損失が出た場合、とにかく損失を取り戻そうと、あまり考えずにポジションを持ってしまいます。こういうときに限って、後から見直したときに理想とは程遠い価格で注文を出しているため、損失になりがちです。
手動でトレードする限りは心理に負けてしまう
上記の内容は、トレードから離れて客観的に見れば、「何でそんな愚かなことをしてしまうのだろう」という当たり前のことです。ただ、大きく値動きするチャートを見ながらトレードしている限り、どうしても上記の心理的な要素が出てきてしまい、失敗する可能性が高いでしょう。
そもそも値動きが上下対称で、単純に価格だけ見たときの勝ち負けが50%ずつだとしても、スプレッドやら売買手数料やらが発生するため、明確に利益を大きく出さない限りは平均して損失になります。そのため、心理的な要因によるミスを防ぎながら、何とかして
- 1回あたりの利益を大きくする
- 勝つ回数の割合を増やす
の両方を行う必要があります。ただ、心理的な要因をミスを完全に防ぐのは、実際には難しいということは皆さんも体験済みだと思います。
精神を鍛えるのは一つの方法でしょうが、私は可能な限りMQL5によるプログラミングで自動化し、心理的な要因を排除する方向で改善しようと思います。
ちなみに、初心者が本格的に投資を勉強する基礎の書籍として、個人的には『ザ・トレーディング』という本がおすすめです。
