Mac上でプログラミングする際に使われるエディタの1つに、Atomというものがあります。このAtomで、MT5でのプログラミングを行う際に使うファイル(*.mq5)を開くための方法を記します。
なお、キー操作はMacを前提として書きますが、やること自体はWindowsでも同じです。
そもそもMQL5はどの言語に似ているのか?
この辺は議論が分かれるところだと思いますが、個人的には構文はC++に似ていると考えています。
そこで、mq5ファイルをC++のソースコードのファイル(*.cppなど)と同じものとして開くように設定できれば、コードの色付けなども自動で行われるので便利です。
手動での設定方法
「どの拡張子をどのプログラミング言語として扱うか」の関連付けは、プログラミング向けのテキストエディタでは自由に変更できることが多いです。Atomでも変更できますが、次のような少々ややこしい手順が必要です。
- 適用したい言語のscopeNameを調べる
- config.csonに追記する
適用したい言語のscopeNameを調べる
後の手順で使う「scopeName」を調べる必要があります。
先に答えを書いてしまうと、C++のscopeNameは”scope.cpp”なのですが、将来的に変わる可能性もゼロではないので、調べ方を書いておきます。
まず、何でも良いので拡張子がcppのファイルを作成してAtomで開きます。ちなみに拡張子が重要なので、中身はC++ファイルでも、空ファイルでも、全然関係ない言語でも構いません。
開いた後にalt (option) + command + Pを押すと、scopeNameが表示されるのでメモっておきましょう。

config.csonに追記する
AtomのメニューのConfigを選択すると、config.csonというAtomの設定ファイルが開きます。中身はYAMLっぽい何かです。
coreというセクションが有るので、その下にcustomFileTypesというセクションを作り、先ほど調べたscopeNameをキー、拡張子(今回の場合はmq5)の配列が値となるようなものを突っ込みます。
"*": core: ... customFileTypes: "source.cpp": [ "mq5" ] ...
注意点としては、(Atomのバージョンによるかもですが)coreセクションは上の方にあるので、今回追記するcustomFileTypesはファイルの末尾には来ません。またインデントは重要な意味を持ちます。インデントはタブではなくスペース2個になっているかと。

この設定を行えば、拡張子がmq5のファイルを開いた時に、C++のコードと同じ設定で色がつくため見やすくなります。なお文字化けする場合はエンコーディングを変更してください(UTF-8をUTF-16 LEにするなど)。
手っ取り早い方法
AtomでMQLのコードをいじろうとした人は他にもいたようで、諸々の設定を行うためのパッケージがGitHub上に公開されています。

このGitHubページに行くと、右上にInstallというボタンが出ています。これをクリックすると、Atomに諸々の設定がインストールされます。
終わりに
通常、MQL5のコードをいじるときはMT5のエディタを使うと思いますが、MT5がVPS上にあって、なおかつ手元でちょっとサンプルプログラムを見てみたいという方も居るかと思います。AtomでMQL5をいじるという需要がある方の参考になれば幸いです。